ますます高まる森の重要性
環境問題がますます深刻になりつつある地球。
2015年のパリ協定で2020年以降の気換変動に関する枠組みが採択され、 日本においても2020年11月の総理大臣演説で2050年までに温室効果ガスの 排出量を0にする目標を掲げました。
こうした中で、二酸化炭素を吸収し、酸素を生成する、森林の重要性はますます高まっています。充分な日光を浴び、しっかりと根を張った木々は、多くの二酸化炭素を吸収し、たくさんの酸素を供給してくれます。
例えば一本の健康的なクスノキは年間で80kgの二酸化炭素を吸い込んでくれます。これは車1台分の二酸化炭素を28本のクスノキで吸い込める計算になります。
また木々の根はたくさんの水を蓄え、洪水や水不足、山林の土砂崩れなどを防いでくれます。
木を切ることで、森を育てる
では、どうすれば森林を守れるのでしょう。
天然林は除き、人工的に植林がなされた森林は、常に人の手によって手入れをしなければなりません。一本一本の木が元気に育つよう、適切に伐採する必要があります。特に30年を越した成熟材は二酸化炭素の吸収量が少なくなるため、若木を育たせるためにも間伐することが望まれます。
当社が主要に扱う南洋材も各国の政策に則り、植林計画地にて適切な量だけ伐採・加工し、同時に伐採した地に植林する予算を援助しています。
また日本においても、長年の使用により劣化してしまったパレットは可能な限り当社で補修をして再利用しています。劣化が著しいものについては、使用できる部材を取り出して再生パレットに、また完全に使用できない部材はリサイクル工場に持ち込み、パーティクルボード、木材チップ、炭などの原料、またバイオ燃料などに使用されています。
このように、当社は木の川上から川下までをトータルに管理することにより、地球環境に配慮した「木の循環システム」を確立しています。
2010年2月、当社製品を扱うマレーシアのデンドゥック村にて植林を行いました。
計画的な伐採・リサイクル・植林による循環で森林は永久に保つことができる
木材の重量単位当たりの強度は鉄よりも数段高いことが知られていますが、それでも長年の使用により木製パレットが破損してしまう場合もあります。
これまで業界では破損したパレットはすぐに解体してチップや燃料などに加工されてきましたが、当社では業界に先んじて木製パレット自動解体機「DISMANLTER」を導入しました。破損したパレットを解体し、再利用可能な部材を取り出して組み立てることでパレットのリサイクルを率先して行っています。
一日当たりの解体数はおよそ200枚。リサイクルは手作業によることが多いためVIKINGによる生産性には及びませんが、こうしたリユースパレットは新しく購入するより安価で、また資源の再利用にもなります。